拳闘暗黒伝セスタス 第1章 2話【ネタバレ感想】

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拳闘暗黒伝セスタス

第1章 2話

『勝利者の刻印』(1巻収録)

※ネタバレ→感想の順です。

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「気合をいれんかぁ!」

指導者の声と共に、男達の肉体が汗を帯びる。

そんな中、周囲とは違う訓練をしている少年がいた。

少年拳奴のセスタスである。

 

訓練中のセスタスの脳裏には、理不尽に死んでいった友人の姿が浮かんでいた。

訓練所の所長ヴァレンスが仕組んだ選抜により、同じ部屋で過ごしていた仲間の半数は、あの世に旅立った。

”その日”以来少年たちはケンカさえしなくなった。

関わり合うのが怖いのだ。

 

走りながら空に舞う葉を拳で打って行くセスタス。

その拳速は鍛錬を感じさせる速さだ。

左手に刻まれた”V”の文字が先日の出来事を思い出させる。

 

台に左手を押し付けられるセスタス。

炎で熱せられた”V”の字の鉄を押し当てられる。

思わず喉を駆けあがる悲鳴。

仲間たちも悲鳴を上げながら次々と刻印を刻まれていく。

 

「それはお前らが私の所有物であるという証だ」

養成所の所長ヴァレンスは立った今、拳闘士になった少年たちに、壇上から声をかけた。

「百勝したあかつきには、解放してやろう!」

周囲の少年たちが戸惑う中、セスタスは困惑する。

「100回も勝たないと、自由にはなれない……!」

 

師匠を振り返るセスタス。

厳しい顔をしたザファルの左手にもまた、”V”の文字が刻まれていた。

 

先日までの回想から現実へと戻ったセスタス。

走り終えた先には、拳の師匠ザファルが待っていた。

「遅いぞ!」

 

セスタスだけはザファルに師事し、特殊な訓練を行っている。

三又の鞭を避けなが、拳を打ち込む練習だ。

「ガキに曲芸をしこんでやがらぁ」

周りの拳奴達はその様子を見てあざ笑う。

 

しかし、ザファルには訓練の狙いがあった。

セスタスの華奢な肉体では、回避能力と連打で戦うしか生き残る術はないと思っての事だった。

眼の速さと運動速度は元拳奴のザファルの目から見ても、申し分ない才能を秘めたセスタス。

しかし心配になる面も持ち合わせている。

「問題はむしろ、精神面か……」

 

砂袋への打ち込みを見て、手本を見せるザファル。

ザファルの一撃に砂袋が縦に揺れた。

弟子のセスタスも憧憬と驚きの目で見つめた。

 

しかし、すぐに足の痛みに崩れるザファル。

”ヌミディアの拳狼”

かつてはそのように言われていた男だったが、今では左ひざを負傷し、戦うことが出来なくなっていたのだ。

 

周りの嘲笑に鋭い一瞥を与えるセスタスだったが、師匠は止める。

「試合が近い、訓練を続けるぞ」

その言葉に、動揺するセスタス。

「試合ってまさか……」

 

初めての試合に向け、馬車に乗る拳奴たち。

その中にセスタスやザファルの姿がある。

馬車の中から周りを興味深げに見渡すセスタス。

養成所の外の世界が初めてのセスタスにとって、周りの全ての景色が珍しかったのだ。

 

セスタスは闘技場へ向かう。

闘技場のあるローマは、セスタスと同年代の少年皇帝が君臨する都であった。

【感想】

やっぱりザファル先生は、只者ではありませんでしたね。

かつては最強の拳闘士だったようです。

それにしても、後の巻を読むほど思うのですが、以前はあれだけ強かった、ザファル先生をあれだけバカにするのには違和感を感じてしまいます。

強かったことやもう戦わなくていい事への嫉妬などがあるのでしょうか。

そもそも、戦えなくなったとはいっても、強いレスリング使いを倒したり、活きの良い拳闘士とケンカするくらいの体力はあるというのに。

とは言え、足をけがして、まともに戦えなくなったみじめさを演出しようとしての事だと思いますので、そこまで不自然なわけではないんですがね。

ただ、あんまりザファル先生舐めてると、リンゴみたいに爆裂されちゃうよ・・・と思います笑

 


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