「拳闘暗黒伝セスタス」「拳奴暗黒伝セスタス」には様々な魅力的なキャラクターが存在し、それぞれの矜持ともいえる言葉を放つ。
奴隷制度があり、人の命すら軽んじられる時代の中で、己の才覚でのし上がろうとする彼らの言葉だからこそ胸に響くものがある。
そして現代に通じる名言も生み出されるのである。
今回はそんな名言の数々をご紹介しよう。(ネタバレあり)
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場面:養成所が崩壊し、仲間の少年たちと離ればなれになることになったセスタス その時のナレーション
別れのつらさは 仲間の絆を取り戻した証だった
切ないが嬉しくもあった
離れていても 自分を気遣う友がいる
独りでも 決して孤独ではないのだ!
―――別れの季節には寂しさが胸を締め付けることがあるだろう。しかし、それは周りとの関係をとても深められた証拠なのだ。
場面:自分の人生に思い悩み、何のために生きるのか尋ねる皇后に対してのロクサーネの台詞
「何の為に生きるか……
言いかえるならそれは
限りある己の命を何の為に使うのかということ
即ち使命です
「使命」とは誰もが一生を通じて
己と向き合い問い続けて確認すべき
生涯の課題なのだと私は教わりました。
―――何のために生きるのか、迷ってもいい。そして何がしたいか何をしたらいいのか人生を通して探していけばいいのだ。答えは死ぬ時のお楽しみかもしれない。
場面:同じ小柄な体格の闘士、クァルダンとセスタスが談笑を交わす中での年長者クァルダンの台詞
「・・・不利な立場の裏に活路はあると思うぜ俺は・・・
チビな男が優れた働きを示せば数倍注目されるし尊敬もされる
世の中そんなもんさ」
―――ギャップがあれば人の印象に残りやすいでしょう。侮られる事すら利用してのし上がる。そんな心構えは現代社会でも必要でしょう。
場面:セスタスにやる気を出させるために発破をかける団長の台詞
「この俺ァな道楽なんかで
拳闘やってんじゃねえんだよ
「やるだけやる」なんてシラけた覚悟で働かれてたまるかよ!」
―――利益を上げるという目的がある以上、結果がある程度付いてこなければいけない。雇われる側と雇う側の気持ちのズレはここら辺から生じるのではなかろうか。給料をもらっているあなた。給料をもらうに値する結果を提供しているだろうか。「やるだけやった」ではいつか首をきられるかもしれない。
場面:あと一勝で故郷に帰れるはずだったが、セスタスとの戦いの敗れたクァルダン。かける言葉を慎重に選んでいるセスタスに対して
「黙れッ!!!
それ以上言うと夜の海に突き落とすぞ!!
お前はまだ若い
だから敢えて言っておいてやる
俺はまだ諦めた訳じゃねえし
青臭い同情を見舞って貰う程ブッ壊れてもいねえんだよ
生憎なァ!
真っ当な勝負に正当な決着
いいじゃねえかそれで……
覚えておきな
勝者が敗者にかけてやる言葉なんてものは無いんだ!
敵の胸中を察してやれるなら……何にもいうな
―――現代では、何か言ってほしくてしょうがないかまってちゃんもいるかもしれないが、全力で勝負をした後ならば、負けた方の気持ちも次の手段を考えるので精一杯なのかもしれない。そこで勝者が声をかけるという事は、せっかく抜け出そうとした敗北の泥沼に再び引きずり込むような行いなのかもしれない。
場面:訓練生たちに戦いの心構えを話す衛帝隊副長のドライゼン
「最善を尽す者だけが機を掴むッ!
神に祈る前に動け
全知全能限界まで研ぎ澄ませ!
実戦に臨み幸運など期待するな
鍛錬の質と量が勝敗を分けるだけの事だ!!
備え至らねば勝利に通ずる活路なし!
遍く戦の心理なり」
―――運が悪かったと嘆く前に自分の準備不足に陥ってないか確認する習慣をつけよう。物事の結果というのは、行っている最中ではなく、準備段階で既に決しているのかもしれない。運が味方になってくれる方が珍しいという気持ちで臨もう。
場面:衛帝隊の隊長と副長が本気の取っ組み合いをしているのをみた、元補佐官であり師匠のディノデイモスの台詞
「正気の沙汰とは思えぬ惨状ではないか!
結束も忘れ部下の面前でケンカか!?
・・・それで組織の長とは片腹痛いわ馬鹿者めいッ」
―――上層部の争いは当然、部下のメンタルにも大きく響く。組織を強固なものにするためには、上層部の結束が重要なのだ。
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