セスタスのトーナメントの結果 1回戦

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拳奴死闘伝セスタスでは、現在「コンコルディア闘技祭」という格闘トーナメントが行われている。

その試合結果をネタバレありでお伝えしていこう。

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1回戦

第一試合

コルドバのハミルカルVS最北(さいはて)のロキ

ハミルカル(ヒスパニア出身の自由闘士)は不敗の拳剛と言われ、西の優勝候補としても注目されている存在である。観客たちが興奮した表情でそのような説明をし、嫌なフラグを立てていく。

対するロキは北方ガリア出身で拳闘に関する情報があまりない。しかしその体躯は恐ろしく巨大で、トーナメント出場使者の中で随一だ。きょろきょろと周囲を見回す「田舎から出てきました感」と観客から「なあにただのデカイだけの「賑やかし」さ」と言われる姿は、漫画界ではビンビンな勝ちフラグの立て方に思われるが……。

 

試合が始まった。

ハミルカルは開始早々、ロキの大振りの拳を回避し、腹や顎に拳を当てていく、ロキも思わず手を地面に着き、観戦していたペドロも思わず「崩れた! 倒せるぞ!」とスタンディング。

読者は思った。

あっこれはハミルカル負けましたわ!

そう、崩れたと思った矢先に、ロキの巨大な手のひらがハミルカルにヒットし、形成逆転。

更にもう一発がハミルカルの後頭部にクリーンヒットし、ハミルカルはそのまま敗れ去った。

勝者ッ ロキ!

第二試合

アブダットのマレクVS闘奴エムデン

王族の近衛兵を務め、剣や弓から王を守り続けてきたマレク。戦いのスタイルは専守防衛一発逆転だ。

対するエムデンは、主人公セスタスの師匠ザファルの兄弟弟子である。一度セスタスに負けたことはあるが、もう一度やったらどうなるかわからない実力ではある。こちらも、堅牢な防御を圧力にして攻撃を仕掛けるタイプで、ややタイプの似ている二人の対決になる。しかもこの二人は、共に心に誓った命をささげるべき相手がいるという共通点もあるのだ。

戦いが始まった。

速攻でとる!という意気込みで果敢に攻めていくエムデン。

マレクは防御一辺倒で、全く手を出してこない。「なぜ打たねぇ!?」と疑問に思うも、なおも攻め続けるエムデン。

しかし一瞬のすきが出来たエムデン。マレクは叫んだ。

「っえいぁッ!」

マレクの跳躍下段諸手突き。試合が始まってから初めての攻撃だ。

通常なら受けるはずの無い隙の大きい技だが、試合後初の攻撃という事もあり、エムデンは虚を衝かれ綺麗に顎に受けてしまう。

一度派手に倒れるも、「目の前の試合に捨て身でぶつかっていく」ことを思い出したエムデンは、圧倒的な防御により圧力をかけ、変幻自在の拳で好機をつかみ、新技「斬首」をマレクにくらわせた。

王への忠義により大会に参加し、その忠誠心では誰にも負けないと自負していたマレクだったが、負ける寸前に、エムデンの瞳の中にも「誰かのために命を捧げた覚悟」を見出す。

勝者ッ エムデン!

第三試合

セスタスVS解放拳奴イオタ

いよいよ主人公セスタスの登場である。主人公であるからと言って大会に優勝するとは限らない

しかし、少年時代よりも体格がガッシリとし、大会の予選では体の新しい使い方に開眼し、筋肉を閉めて打ち出す打法のタイミングをつかみ、より強化された。昔この作品の強者ラドックが「体格が同じなら俺は立っていられたのか……?」と思わせていたが、その状態に近づきつつあるようだ。試合前にも「試したい技がある」とザファルに相談する姿が見られた。

対戦するイオタは、エムデンと同じくザファルの兄弟弟子だ。最強のトレーナー、デモクリトスに師事した人間である。体格は貧弱そのもので観客たちはなぜこれまでの戦いで、イオタが勝ったのかが分からない。イオタと対戦した相手は指一本イオタに触ることが出来ず、「触れ得ざる亡霊」というあだ名がついた。

試合が始まった。

セスタスは最初から果敢に攻め立てるが、いくら踏み込んでも拳がイオタに届かない、逆に踏み込むたびにイオタの縦拳によるカウンターをくらってしまう。ダメージはほとんどないものの焦るセスタス。イオタは拳の間合いを見極める「機眼」間合いを取る足さばきを極限までデモクリトスによって鍛え上げられていたのだ。

セスタスは、フェイントなどを織り交ぜる中で新技を試す。予選の好敵手フェリックスの得意の戦法である「肩を入れての外角からのフックの連続攻撃」である。

そして虚をつき、十分優位に立ったところで、真の狙いであるストレートを顎にぶちかます。

倒れるも立ち上がったイオタだったが、イオタ最大の武器である「足」はすでにダメージにより、がくがくと震えが止まらない状態だった。無防備に出した左に合わせる右のクロスカウンターで地に伏した。

勝者ッ セスタス!

第四試合

職業剣闘士パウサニアスVSメンフィスのカーメス

大会初の試合で初めての対戦相手とくれば、普通はジャブなどで相手の実力や戦いのスタイルを探り合うものである。(もしかしたら、戦ったことがあるのかもしれないが可能性は低いだろう)

しかし、この戦いではそれがなかった。試合開始と共に始まる苛烈な打ち合い。そう、二人とも「接近戦の巧者」だったのだ。

近接での「ショートアッパー」の応酬。噛み合う熱戦。観戦していたザファルも「決着は早い」と予測する。

戦いの均衡が崩れた。

カーメスが一気に攻勢に出る。肩を入れた右の一撃がパウサニアスの顎を打ち抜く。

「やったーーッ! やりおったぁ!」

勝者ッ カーメス!

第五試合

テッサロニケのクロイソスVSエルサレムのギデオン

クロイソスの職業は「旅警」である。これはクロイソス自身が作りだした造語である。簡単に言うと、旅をする商人の用心棒である。ローマ時代、道が整備され、旅の安全性が高まったとはいえ、ローマ軍の威光が届かない地では命の危険すらある。そこで商人の盾となり剣となるのが旅警というわけだ。危険な人生を歩んできたクロイソスは人生の逆転を図るために勝利の栄光よりも大金を目的に大会に参加したのである。

対するギデオンは謎多き男である。わかっているのはユダヤ教徒だという事だ。対戦前に同郷のユダヤ人から優勝の際には皇帝を暗殺し、ユダヤ独立の助けになるように言われるが、「新たな皇帝が即位して、反乱分子討伐の口実を与えるだけだろうが!」と反論する。彼は彼自身の神聖な戦いをするために大会に参加したようである。

試合が始まった。

ギデオンは開始直後に一撃を放つ。クロイソスは驚いた。力任せでまるで子供のケンカのような拙い技巧だったからだ。しかし、最初の一撃を放ってからは「相打ち」狙いで拳を振るうギデオン。「相打ちなら倒れるのは俺じゃない」と自信を覗かせる。

相打ちの破壊力に危険を感じるクロイソス。連打をするギデオンの体力を使わせるために防御をガッチリと硬めて「籠城」した。しかし、それこそギデオン相手にもっともやってはならない事だったのである。

力を溜め、真一文字に踏み込み、圧倒的な破壊力の正拳突きを決めたギデオン。その拳はクロイソスの防御を押し開け、顎へと突き刺さった。

ギデオンは「破城鎚」のあだ名をもつ強打者だったのだ。

顎が折れても戦い続けるクロイソスに敬意を表しつつ、カウンターで沈めたギデオン。

実はギデオンの予選の対戦相手はすべて再起不能に陥り、「鉄血の破壊者」とまで呼ばれていたという。

勝者ッ ギデオン!

第六試合

ヌミディアのユヴァVS「偉大なる(マーニュス)」ソロン

ユヴァは傭兵を生業にしており、故郷には恋人がいる。しかしその恋人はめっぽう気が強く、「さっさと負けて」とユヴァを送り出した。勝てばそれに味を占めて、ずっと拳闘を続けてしまうからという理由だ。尻に敷かれるような関係だがそれでも恋人を愛するユヴァは豪華な優勝と豪華な土産を捧げるために奮闘する。

対するソロンはオリンピアを含む四つの聖域での競技会で初めて四大大会を制覇した覇者だ。物腰は柔らかで思慮深く、生まれも高貴。まさに完璧な超人と言ってもいい。

試合が始まった。

「左構え」のソロンに対し、試合開始直後から果敢に攻めていくユヴァ。しかし全く拳が当たらない。しかも拳を出すたびに最小限の動きでカウンターを合わせていく。ソロンは相手の初弾すらかすりもさせず「初手封じ」をする。

ソロンは戦況を変えるべく左構えへと変える。しかしそれに合わせてソロンも右構えになった。ユヴァはなめられていると感じ、奮闘するが先ほどと同じようにまるで通じなかった。

ソロンは完全なる両利きだったのだ。右でも左でも初弾すら当たる気配のない事に焦りを感じたユヴァ。捨て身の攻撃を仕掛ける。しかし、ソロンはその雰囲気を感じ取り、攻撃のリズムを上げ逆にユヴァを圧倒する。

ユヴァに完敗を悟らせ、心身ともに完全なる勝利を決める。

勝者ッ ソロン!

第七試合

ムタンガVSアブデロス

ムタンガは遠くアフリカの地からやってきた狩人だ。日常の中で獣を狩りつづけていたムタンガ。部族間の諍いがあった時には代表による「徒手戦」でけりをつける決まりがあった。その戦いぶりを見た世話人にスカウトされたのだ。

アブデロスは不幸な出自をもつ怪物だ。ありとあらゆる犯罪を犯し、絞首刑に2度処されるも、2度とも息を吹き返した男だ。彼が行ってきたのは格闘ではなく無差別な暴力だ。暴走が止まらない彼は不幸な事に恵まれた身体能力をもっていた。

野獣と狩人の試合が始まった。

声を出し、威嚇をするアブデロス。しかしムタンガはまるで意に反さない。

にらみ合いが続く。お互いが緊張感を持ちそれを崩さない。

しかし、アブデロスが先に動いた。彼はこの緊張感には耐えられるような男ではなかったのだ。そこに狙い澄ましたかのように左から右の連携を決めたムタンガ。彼にとってはこの試合も野獣を相手にする「狩り」と同じだったのだ。

しかし、起き上がるアブデロス。低く構える様は本物の野獣のようだ。

ムタンガの左を低くかわし、思い切り踏み出す。と、同時にムタンガの足を踏みつけるアブデロス。同時に砂を掴み目つぶしをする。

片目をつぶるムタンガ。側頭部めがけて拳を出すアブデロス。

ゴキィッ!

鈍い音がした。ムタンガの肘がアブデロスの左目をつぶした。

明らかな反則。審判は反則であることを伝えるがムタンガは反論。

「先に「掟」を破ったのは奴だぞ!」

どちらも失格行為をしている。観戦しているネロ皇帝を見上げる審判。

「無効試合なんて興醒めだ」 続行を指示する皇帝。

試合が再開するがアブデロスはおびえていた。

ムタンガの続けざまのストレートにより沈むアブデロス。

アブデロスは倒れるが、2度も死の淵から脱した男の生命力はだてではない。まだ少し動きがあった。

しかし、ムタンガはそれを見て倒れるアブデロスに容赦なく拳を振り下ろす。(古代拳闘は倒れた相手への攻撃もあり)

動かなくなったアブデロス(獲物)を見おろすムタンガ。

実は入場から退場までアブデロスから眼を一瞬も逸らさなかったのだ。

ムタンガが退場すると、その瞳は次の対戦相手であるセスタスに向けられた。

勝者ッ ムタンガ!

 

第八試合

アドニス対ニコラウス

トーナメント一回戦の最後を飾るのは、衛帝隊最強の拳闘士アドニスと、代々続く武の名門ニコラウス家の当主の対決だ。

始まりの合図とともに、ニコラウスは驚愕することになる

会場にも同様の驚きの声があがる。

なんと、衛帝隊アドニスが両手を後ろに回しているのだ。

「貴様!一体なんの悪ふざけだ!」

怒るニコラウスにアドニスは言った。

「あんたに「六十秒」進呈しよう」

なんと、三十秒で左を解禁。六十秒後には右も解き放つと言ってきたのだ。

この提案にニコラウスは激怒し、アドニスに殴りかかる。

しかし全く拳が当たらない。

息をのんでいた観客からは関心の溜め息がもれる。

それを見ていた、名伯楽のデモクリトスは分析する。

「彼くらいの技量があって回避に集中すれば、そう難しい芸当ではない」

意図は明白、無礼な対戦相手を笑いものにし、試合を盛り上げることだ。

三十秒が経過した。

左手を構えるアドニス。

ニコラウスもようやく、打ち合えることに安堵の表情を・・・・・・

その一瞬にアドニスの拳がニコラウスの顔面をとらえた!

しかし、ニコラウスには拳が全く見えない。

それも当然だ、アドニスは最強の格闘家集団衛帝隊の中にあって「最速の拳士」と呼ばれるほどの実力の持ち主なのだから。

撃たれ続けるニコラウス。

六十秒が経過し、

右でとどめを刺された。

武門で成り上がった彼はもはや引退するしかないだろう。

アドニスの圧倒的な勝利であった。

勝者ッ! アドニス!

 

以上で、トーナメントの一回戦がすべて終了した!

二回戦に勝ち上がったのは以下の八名だ。

・主人公、俊敏にして猛禽並の動体視力を誇るセスタス

・アフリカからの来訪者、死と隣り合わせの狩人ムタンガ

・作品内随一の巨体。技術はないが図抜けたパワーを誇るロキ

・セスタスのライバルにして、ザファルの兄弟弟子、エムデン

・オリンピア制覇の完全正統派闘士、偉大なるソロン

・未だ謎に包まれている接近戦の巧者カーメス

・対戦相手をすべて再起不能にするほどの強打の持ち主、ギデオン

・最強格闘集団「衛帝隊」の一員。神速の住人アドニス

 

この中の誰かが、拳の頂点に立つ。

 

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